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マンションのデジタルサイネージ活用術や導入効果を分かりやすく解説

デジタルサイネージは駅構内・電車内や商業施設などで訴求力の高いメディアとして重宝されていますが、マンションやオフィスビルでの活用も広がっています。

管理物件の掲示板などをデジタル化し、ネットワーク経由で配信コンテンツを管理することで、情報の更新・提供を大幅に効率化できます。広告配信面としても活用すると、収益力の向上にも寄与するでしょう。

そこでこの記事では、マンションなど管理物件におけるデジタルサイネージの活用イメージや導入メリットを解説します。

マンションやオフィスビルのデジタルサイネージ活用シーン

マンションはごみ出しのルールや物件の清掃・点検・修繕のお知らせなど、居住者向けの掲示物が多くなりがちです。オフィスビルの場合、メールや社内ポータルなどでは従業員に情報が行き届かないこともあります。こういった情報伝達の課題を、デジタルサイネージは解決できます。

マンションにおけるデジタルサイネージ活用イメージ

マンションにおけるデジタルサイネージは、居住者向け掲示板の電子化ツールとして導入されます。主な設置場所は、エントランス付近や共用スペースです。マンション内の生活動線上で、管理会社・管理組合からのお知らせに加え、天気予報や料理のレシピ動画など、居住者にとって価値ある情報を効率的に提供します。

さらに、広告配信メディアとしても活用可能です。1つの表示面で、暮らしに役立つ情報とあわせて、居住者層にマッチした広告も配信できます。

オフィスビルにおけるデジタルサイネージ活用イメージ

デジタルサイネージは、オフィスビルでも便利に活用されています。設置場所や導入目的に応じて、従業員向け・来訪者向けの情報をスマートに提供できます。主な設置場所は、エントランス・受付、エレベーターホール・エレベーター内、休憩スペースや喫煙スペースなどです。

例えばエントランス付近では来訪者向けの情報を配信し、それ以外の場所では従業員向けの情報を配信するなど、視聴者層に応じたコンテンツの出し分けが可能です。待ち時間の長いエレベーター前などに社内連絡事項を表示すれば、従業員への意識づけや情報共有の平準化にもつながります。

【関連記事:オフィスサイネージの導入メリットや効果的な設置場所・コンテンツ例

マンションにデジタルサイネージを導入するメリット

デジタルサイネージは、紙の掲示物と比べて情報の更新や提供を大幅に効率化でき、美観の維持という点でも優れています。タッチコンテンツの拡充や、緊急性の高い情報のタイムリーな提供が可能なほか、同じ配信面で広告を展開することもできます。

ここでは、マンションにおける導入メリットを解説しますが、オフィスビルでも同様の効果が期待できます。

情報更新の手間や時間を削減できる

ポスターなどの紙媒体では、情報更新のたびに貼り替え作業が発生し、手間や時間がかかります。デジタルサイネージであれば、配信コンテンツのデータを差し替えるだけで最新情報を表示できるため、作業の効率が大幅に向上します。

特にクラウド型の配信システムを利用すれば、遠隔地のPCからインターネット経由でコンテンツを更新でき、よりスムーズな運用が可能です。場所を問わず、タイムリーかつスピーディに配信管理を行えます。新しいコンテンツの即時配信や、既存コンテンツへの迅速な差し替えにも対応できます。

【関連記事:クラウド型デジタルサイネージとは?配信方式別メリットや導入の流れ

掲示物関連のコスト削減に役立つ

デジタルサイネージはマンションの掲示物関連のコスト削減にも役立ちます。紙の場合は、印刷物を出力してからスタッフが現地に赴いて貼り替え作業をすることになり、インク代・用紙代や交通費・人件費がかかります。これらは情報更新の際に毎回必要となるため、管理物件が多くなるほど無視できないコストになるでしょう。

クラウド型のデジタルサイネージであれば、コンテンツの画像データや動画データを作成した後、遠隔で配信設定を行うだけで済みます。印刷も現地作業も必要ありません。最低限のコストと手間でコンテンツの作成・更新ができ、施設管理の効率化に役立ちます。

多くの情報を配信しても美観を維持できる

掲示板に多数の印刷物を貼り付けると、多くの情報は表示されているものの雑然とした印象になりがちで、重要な情報が埋もれてしまう場合もあります。はがれや劣化なども起こるため、マンションの美観を損なう原因になり得ます。特にエントランス周辺の景観が重視される高級志向のマンションでは、解決策を検討すべき問題です。

デジタルサイネージであれば、1つの配信面で多くのコンテンツを出し分けられ、常に明るくきれいなディスプレイで的確な情報を提供できます。配信スケジュールの調整によって、視聴者層に合わせて必要な情報を届けやすくすることも可能です。情報の配信面を常に清潔に保てるほか、ごみ出しのルールなどを周知しやすくなることで、居住者のマナー意識を高めることにも役立ちます。

タッチ操作で自発的な情報閲覧もできる

タッチパネル式のデジタルサイネージを導入すると、インタラクティブな情報提供もできるようになります。平常時は配信スケジュール通りのコンテンツを放映し、居住者は必要に応じてタッチ操作で表示情報を切り替えることが可能です。基本的なルールやマナーについてのお知らせのほか、共用施設の予約状況や落とし物の情報など、居住者がいま欲しい情報を自発的に選択して閲覧できます。

「誰に聞けばよいか分からない」と悩みがちな情報にもスムーズにアクセスできるようになるため、居住者の満足度向上に役立つでしょう。タッチコンテンツの準備は必要ですが、結果的に管理面の負担を軽減することにもつながります。

【関連記事:タッチパネル式デジタルサイネージとは?活用事例や導入のコツを解説

平時の防災情報も緊急時の災害情報も提供できる

マンションに導入するデジタルサイネージは、防災・災害情報の提供にも役立ちます。居住者が日々通過するエントランスなどに設置し、避難場所や避難経路の情報を定期的に提供することで、万が一の際の備えを促すことができます。

地震や台風など災害発生時には、リアルタイムで近隣の被災状況や適切な避難経路を表示し、スタッフに代わって迅速な避難誘導を補助することも可能です。

広告配信面としても活用して収益力向上を目指せる

デジタルサイネージは、管理会社や管理組合からの情報提供に加えて、居住者向けの広告配信にも活用できます。常に広告を流すのではなく、管理会社からのお知らせに旅行関連の他社CMを挟むなど、柔軟な配信スケジュールの設計が可能です。生活動線上で居住者全員に対して繰り返し訴求できるため、高い広告効果が期待できます。

エントランスホールやエレベーターホールのほか、ラウンジやフロント横なども広告配信面として活用できます。居住者にとって魅力的な商材を扱う広告主から出稿を受けられれば、物件の収益力向上につながるでしょう。

マンションのデジタルサイネージはクラウド型かつWi-Fi接続で運用するのがおすすめ

デジタルサイネージは、コンテンツの配信方法で「スタンドアロン型」と「ネットワーク型」に分けられます。ネットワーク型はネットワーク上のサーバからデータをダウンロードする配信方式を指し、サーバがどこにあるかで「オンプレミス型」と「クラウド型」に分けられます。基本的には、クラウド型のデジタルサイネージをWi-Fi接続で運用するのがおすすめです。

コンテンツ配信方式はクラウド型がおすすめ

デジタルサイネージは、コンテンツ配信方式によって以下のような違いがあります。

  • スタンドアロン型:コンテンツデータの入ったUSBメモリなどを直接抜き差しして使用する。コンテンツ更新時は紙媒体より手間は少ないが、現地での作業が必要
  • オンプレミス型(ネットワーク型):LAN内のサーバからコンテンツデータをダウンロードする方式。LAN内のサイネージ端末に対し、同一LAN内のPCなどから一括更新が可能
  • クラウド型(ネットワーク型):クラウド上のサーバからコンテンツデータをダウンロードする方式。Webブラウザなどを通じて、インターネット経由で全拠点のサイネージ端末を一括更新できる

施設管理の効率性という観点では、ネットワーク型が有利です。管理物件が1棟だけであればオンプレミス型でも問題ありませんが、サーバを自前で調達し、保守管理する必要があります。

クラウド型であれば、複数棟に設置したサイネージ端末を一括で更新でき、サーバの調達や保守管理も不要です。災害情報など緊急性の高い情報をタイムリーに提供することも可能なため、基本的にはクラウド型の採用をおすすめします。

STBはWi-Fi対応の機種がおすすめ

クラウド型のデジタルサイネージは一般的に、ネットワーク接続機能に対応したSTB(セットトップボックス)と組み合わせて運用します。STBは、コンテンツ再生の機能を担う小型の機材です。

ディスプレイやSTBはLANケーブルでも接続できますが、マンションのエントランスなどに配線があると、居住者が足を引っかけるなどトラブルの懸念もあります。Wi-Fi対応のSTBと組み合わせると、サイネージ端末付近のLANケーブル配線は不要です。美観を損なうことなく、自由なレイアウトで設置できます。

マンションに最適なクラウド型デジタルサイネージの導入ならイッツコム!

イッツコムはリモートで一括更新・管理ができるクラウド型デジタルサイネージを提供しています。業務用Wi-Fiアクセスポイントのセット導入にも対応し、マンションにおけるデジタルサイネージの運用システムを1社でまとめて整備できます。

リモートで一括更新・管理ができるクラウド型デジタルサイネージ

マンションに導入するデジタルサイネージは情報の即時性が求められることも多いため、ネットワーク型の配信方式が向いています。

イッツコムは、管理面の負担を抑えられるクラウド型デジタルサイネージを提供しています。専用のクラウドサーバを活用してインターネット経由でコンテンツ更新ができるため、各棟の管理人室などから作業する必要がありません。

事務所のデスクトップPCからでもリモートワーカーのノートPCからでも、Webブラウザを通じて効率的にコンテンツ更新ができます。複数棟に設置したサイネージ端末も一括で更新・管理でき、少人数体制での運営でもコストを抑えられます。

「かんたんWi-Fi」でクラウド型デジタルサイネージも快適に運用

クラウド型デジタルサイネージは外付けSTBと組み合わせて運用しますが、LANケーブル接続だと端末までの配線が難しい場合もあります。Wi-Fi接続の場合、ルーターからの距離などが問題になりますが、業務用Wi-Fiアクセスポイント(AP)をエントランス付近に設置すれば懸念点は解消できます。

イッツコムが提供する「かんたんWi-Fi」は、高性能APを低コストでレンタルできる法人向けサービスです。設定済みのAPが届いたら、電源ケーブルとLANケーブルを接続するだけで使い始められます。

「ハイエンド6」プランのAPは、高速・高セキュアなWi-Fi6対応です。業務用APならではのゲストWi-Fi機能も完備し、業務用Wi-Fiとゲスト用Wi-Fiのネットワークを分離して、居住者向けフリーWi-Fiも安全に提供できます。エントランス付近などでフリーWi-Fiを使えるようになることで、居住者の満足度向上にもつながるでしょう。

【関連記事:アクセスポイントとは?LANの仕組みや機器の機能も一挙解説

まとめ

マンションやオフィスビルにデジタルサイネージを導入すると、1つの配信面で多くの情報を効率的に提供できるようになります。タッチパネル式にしたり、広告も配信したりするなど、活用方法は多彩です。クラウド型の配信システムであれば、全ての配信面を遠隔で一元管理でき、複数棟に設置したサイネージ端末も低コストで運用できます。

マンションやオフィスビルへのデジタルサイネージの導入をお考えなら、Wi-Fi環境の一括整備にも対応できるイッツコムにご相談ください。