オフィスサイネージの導入メリットや効果的な設置場所・コンテンツ例
目次
オフィスサイネージ(オフィスに設置するデジタルサイネージ)は、従業員や来客向けに多彩な情報を効率的に伝達できる情報配信ツールです。紙媒体の掲示物に比べて情報量や管理コストなど多くの面でメリットがあり、オフィス内のさまざまな場所で活用できます。
オフィスサイネージの導入を検討しており、効果的な活用方法を知りたい方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、オフィスサイネージの基礎知識と導入メリット、設置場所別の効果的な活用例について紹介します。
オフィスサイネージとは?
オフィスサイネージは、オフィスの受付・エレベーターホール・食堂・執務スペースなどに設置するデジタルサイネージの総称です。液晶ディスプレイやプロジェクターに接続したSTB(セットトップボックス)で配信コンテンツを切り替え、自社オリジナルの動画・スライド・画像・音声コンテンツを配信できます。
従業員向け・来客向けにさまざまな情報を継続的に配信でき、スケジュール配信機能によるコンテンツの切り替えも容易です。
ポスターなど従来の掲示物より情報量・視認性・管理コストといった面でメリットが大きく、多くの企業がプッシュ型の情報配信ツールとして重宝しています。
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オフィスサイネージを導入するメリットと活用方法
オフィスサイネージは紙媒体の掲示物に比べてさまざまなメリットがあります。例えば更新・管理にかかる業務負荷やコスト、メールや社内ポータルにアクセスしない/できない従業員にも効率的に情報を伝達できることです。社内コミュニケーションの活性化にも役立ち、防災・災害情報の配信ツールとしても便利に活用できます。
掲示物にかかる業務負荷やコストを大幅削減
ポスターなど紙媒体の掲示物の場合、印刷用のデザイン・出力・配送・掲示・破棄の作業が必要です。掲載期間の管理徹底などの業務負荷も大きく、多大な手間やコストがかかります。多くの情報を伝えるために複数の掲示物を並べて貼り付けるなど、掲示スペースを広く取りがちなことも懸念点です。
オフィスサイネージに切り替えれば、掲示物の管理を効率化できます。特にクラウド型オフィスサイネージは、設置台数・拠点数が多くてもオペレーション用のPCからタイムリーに更新可能です。ディスプレイ1つで複数コンテンツを切り替えて表示でき、省スペースで効率的な情報配信ができるようになります。
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社内共有情報の伝達率を向上
オフィスサイネージは共有情報の伝達率向上に多大な効果を発揮します。ポスターなど紙媒体による情報は目に留まりにくく、メールや社内ポータルに記載した情報は従業員による自発的な検索が必要です。「従業員の関心が高い情報をうまく届けられていない」ということも起こるでしょう。
オフィスサイネージは動画・音声ならではの高い訴求力を生かし、共有したい情報を効率的に伝えられます。さらに、オフィスサイネージでメールや社内ポータルへ誘導し、従来の情報発信ツールによる伝達率向上をサポートすることも可能です。
従業員の意識付けやインナーブランディング
従業員の意識付けやインナーブランディングに役立つのも、オフィスサイネージを活用するメリットです。サイネージ端末を社員食堂やエレベーターホールなど従業員の目に入りやすい場所に設置し、必要に応じて同じ情報を配信し続けるとよいでしょう。
例えば、機密情報・精密機器の取り扱いや書類提出の期限について繰り返し注意喚起すると、事故や申請漏れの防止に役立ちます。また社長メッセージや企業理念・ブランド価値を繰り返しアピールすることで、組織文化の浸透や帰属感・モチベーションの向上を期待できるでしょう。
PCレス従業員との情報格差の解消
全従業員に向けた情報をオフィスサイネージで配信することで、従業員間の情報格差を解消できることもメリットです。メールや社内ポータルで社内情報を伝達するのもよいですが、手元にデバイスがない現場で作業する従業員は内容を確認できません。
サイネージ端末をこういった現場の各所に配置することで、業務の動線上で自然に情報を得られるようになります。特に大型の高輝度ディスプレイは設置場所を問わず大きな文字を明るく表示できる上、歩きながらでも内容を読み取りやすいのが利点です。
社内コミュニケーションの活性化
会話のきっかけ作りや積極的なイベント参加など、社内コミュニケーションの活性化に役立つことも、オフィスサイネージを活用するメリットです。
例えば優秀な従業員や売上の達成率を紹介すると、話題を提供しつつ、モチベーションも刺激できます。研修・部活動・交流イベントの成果をアピールして、個人またはグループでの参加を促すことも考えられるでしょう。
他にも、ミーティングで配信コンテンツが話題に上るなど、さまざまな面でコミュニケーション活性化に役立ちます。
防災・災害情報の配信と安全配慮
オフィスサイネージは、災害発生時など緊急時のスムーズな情報伝達に活用できるのもメリットです。
災害発生時は、通信インフラの混雑・故障などで情報収集が困難になりがちです。そのようなケースを見据え、配信コンテンツを自動で災害情報や避難経路に切り替えられるオフィスサイネージもあります。
一方、平常時には防災コンテンツを配信することもできるため、従業員の防災意識を高めつつ、安心・安全に働ける環境作りに役立つでしょう。
オフィスサイネージの機種選びで重要なコンテンツ配信方式
オフィスサイネージの運用中には、伝達したい情報に合わせて配信コンテンツを更新することが必要です。コンテンツ配信方式は「スタンドアロン型」と「ネットワーク型」に大別できます。ネットワーク型は配信管理用サーバをネットワーク内のどこに設置するかで複数の形態がありますが、手間なく活用しやすいのは「クラウド型」です。
スタンドアロン型のメリットと注意点
スタンドアロン型のオフィスサイネージは、ディスプレイ本体や外付けSTBに、配信コンテンツの入った記憶装置(USBメモリやSDカードなど)を直接接続して運用するものです。設置が簡単で導入費用も安く、同じ情報を繰り返し配信するだけの運用には便利に活用できます。
ただし、コンテンツ更新の際は手作業で記憶装置を差し替える必要があり、複数台のサイネージ端末で配信内容を連動させることもできません。サイネージ端末を設置するフロア・室数や拠点数が多い場合、管理面の非効率さが問題になることもあるでしょう。
クラウド型のメリットと注意点
クラウド型のオフィスサイネージは、インターネット経由でクラウド上のサーバにコンテンツをアップロードし、複数のSTBおよびサイネージ端末を遠隔管理できるものです。Wi-Fi・LANケーブル・SIMカードなどに対応するSTBを表示装置に接続し、ベンダーが提供するWebアプリなどから配信コンテンツを切り替えます。
ベンダーのサーバを活用するため、社内でのサーバ管理は必要ありません。複数サイネージの一括管理にも対応でき、多台数・多拠点の運用でも非常に効率的です。高所など手の届きにくい場所にサイネージ端末を設置しても、簡単にコンテンツ更新ができます。
ただし運用にはインターネット・Wi-Fi環境が必要です。オフィスサイネージ運用に長けたベンダーを選ぶことも大切です。
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オフィスサイネージの効果的な設置場所とコンテンツ例
誰に向けて何を伝えたいかによって、オフィスサイネージの効果的な設置場所と配信内容は変わります。例えば来客向けならエントランスで企業情報などを配信し、オフィスビル内の勤務者には社員食堂やエレベーターホールで社内情報などを配信するのが効果的です。工場内では安全管理などに関する情報を配信し、情報格差の解消を目指しましょう。
エントランス
オフィスのエントランスは企業の第一印象を決めるエリアです。受付のわきなどにウェルカムボードとしてオフィスサイネージを設置することで、取引先や採用面接者などに向けて、企業情報やブランド情報をアピールできます。
タッチパネル式の機種を採用し、施設案内や自社製品・サービス情報などを、来客自身が選択できる仕組みにすることも可能です。同様の発想で、ショールームに来客向けコンテンツを配信するオフィスサイネージを設置することも考えられます。
社員食堂
社員食堂は多くの従業員が長時間滞在し、また何気ない会話も生まれやすいため、オフィスサイネージの設置効果が高いエリアです。従業員紹介・企業ニュースなど会話のきっかけになるコンテンツ、社内表彰・売上達成率などモチベーションアップにつながるコンテンツが向いているでしょう。
健康診断のお知らせや任意参加セミナーの案内など、各種連絡事項の周知にも効果的です。他にも、占い・天気予報・風景映像などを配信して気持ちをリフレッシュさせるなど、多彩なコンテンツ配信で従業員満足度の向上にも役立つでしょう。
エレベーターホール
エレベーターホールやエレベーター内は、オフィスビル内で暇を持て余しがちなエリアです。この隙間時間を有効活用した情報伝達にも、オフィスサイネージは便利に活用できます。
エレベーターは多くの従業員が日々利用する上、壁面のサイネージ端末を自然に注視しやすいこともポイントです。必ず共有したい告知・通達などのコンテンツ配信に向いているでしょう。動画やスライドを使って短時間で多くの情報を伝えられ、紙の掲示物よりもスムーズかつ効率的な情報伝達ができます。
工場
オフィスサイネージは工場内の情報配信ツールとしても非常に有用です。安全に作業するための注意事項・マニュアルやヒヤリ・ハット情報などを分かりやすく伝えることで、従業員の安全管理意識を高めやすくなります。
現場ごとの品質目標や全社共通の周知事項なども共有でき、品質向上・生産性向上に役立つでしょう。他にも人材教育コンテンツ・工場施設案内・バス運行スケジュール・社員食堂の日替わりメニュー紹介など、工場内スタッフの働き方に役立つさまざまなコンテンツを配信できます。
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インターネット経由で各拠点のサイネージ端末を一括管理!
スタンドアロン型のオフィスサイネージは、コンテンツ更新の際に手作業でUSBメモリなどの差し替えが必要です。多台数を運用したり、高所など作業しにくい場所に設置したりするなら、インターネット経由で配信管理ができるクラウド型を選びましょう。
コンテンツの配信管理はWebブラウザから行う仕組みです。インターネット環境があれば、どこからでも各拠点のサイネージ端末を一括管理できます。管理者・担当者が在宅勤務中でも問題なく対応可能です。
イッツコムなら、設置場所に応じてスタンド型・壁掛け型・天つり型など、最適な機種を用意できます。経験豊富なスタッフが導入サポートを担当し、運用サポートも充実しているため、初めてのオフィスサイネージ運用でも安心です。
「かんたんWi-Fi」の高性能APでクラウド対応も従業員・来客用Wi-Fiも
クラウド型オフィスサイネージをWi-Fi接続すると、サイネージ端末までLANケーブルを配線する必要がなく、美観を損なわずに設置できます。エントランス・社員食堂・エレベーターホール・工場など、さまざまな場所にWi-Fi環境を整備するなら、業務用Wi-Fiアクセスポイント(AP)の設置がおすすめです。
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【関連記事:Wi-Fiのアクセスポイントとは?LANの仕組みや機器の機能も一挙解説】
まとめ
オフィスサイネージは動画やスライドなどのコンテンツを配信できる上、紙媒体より視認性も高く、従業員や来客に向けて多くの情報を効率的に伝達できます。エントランス・社員食堂・エレベーターホールの他、工場などでも便利に活用される情報配信ツールです。
運用面での効率性を高めるなら、PCから手間なくコンテンツ更新ができるクラウド型デジタルサイネージを導入しましょう。イッツコムなら、クラウド型デジタルサイネージと高性能APをセットで提供できます。オフィスサイネージの導入をお求めなら、効率的な運用環境を一括サポートできるイッツコムにご相談ください。