1. コラム
  2. コラム
  3. 店舗の販促ツールPOPとは?種類・設置効果や電子POPの活用方法

店舗の販促ツールPOPとは?種類・設置効果や電子POPの活用方法

POPは使い方次第で売上やオペレーションに大きく影響する、店舗にとって重要な販促ツールです。近年はアナログ媒体のPOPに加え、より訴求力が高く情報更新も容易なデジタルサイネージ・電子POPの活用も広がっています。

自店舗のPOP運用の改善や、電子POPの導入を検討している方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、POP・電子POPの役割や効果的な活用方法を紹介します。

店舗の販促ツール「POP」とは?

小売店や飲食店といった店舗では、アナログ・デジタル問わず多種多様なPOPを販促ツールとして活用しています。メーカーにより提供されるもの、小売店の販促部門や店舗スタッフが作成するものなどさまざまです。まずはPOPとは何か、どのような種類があるかを見ていきましょう。

POPは買い物客に向けた広告や展示物の総称

POP(Point-of-purchase)広告は、購買時点広告や店頭広告と訳され、単にPOPやポップと呼ばれることも一般的です。店舗の売り場に設置するプライスカード・卓上スタンド・のぼり・ポスターなど、買い物客に向けた広告や展示物を総称してPOPと呼びます。

POPは買い物客に商品・サービスの存在を知らせてその価値を訴求し、購買意欲を高める販促ツールです。従来は紙媒体によるアナログなPOPが一般的でしたが、近年は動画・音声で訴求できるデジタルサイネージ(および小型の電子POP)も広がっています。

形状別でみるPOPの種類

店舗に設置するPOPには以下のような種類があります。

POPの種類概要
プライスカード通常の値札より目立つ、価格・セール情報や商品の特徴・イメージを訴求するPOP
ポスター壁面やガラス面に貼る紙製POP。着脱が容易な吸着ポスターも
タペストリー塩ビパイプ・ひもなどを使い、大型の布を天井や壁面からつり下げるもの
のぼりポールスタンドと旗によるPOP。店舗入口付近に設置する大型のものや店内で商品近くに設置する小型のものなど
大型パネルスチレンボードや段ボールによる、フロア設置が可能な大型POP。等身大パネルも
段ボール什器商品を陳列しつつ訴求効果を高める段ボール製の什器
スウィングPOP商品棚へ設置する、ゆらゆら揺れてアイキャッチを高めるPOP
卓上スタンドテーブルや商談スペースに設置する三角POPなど
デジタルサイネージディスプレイとスピーカーで訴求効果を高める。スタンド・壁掛け・天つりタイプなどさまざま
電子POP店内用の小型デジタルサイネージを電子POPと呼び分ける

【関連記事:デジタルサイネージ導入事例や施設別のコンテンツ例を一挙解説!

POP・電子POPの役割と設置効果

POP・電子POPの基本的な役割は、購買意欲の喚起や商品・キャンペーンの認知度向上です。販売員に代わって商品説明をサポートしたり、入店誘導や店内動線のコントロールしたりするツールとしても活用されます。時期や店舗コンセプトに合ったPOPを効果的に配置すれば、店舗のイメージ作りやブランディングに役立つこともポイントです。

購買意欲を喚起できる

衝動買いをする買い物客も中にはいるため、購買意欲を喚起して最終意思決定を促すことはPOPの重要な役割です。目的買いをする買い物客も、売り切れなどで購買意欲を満たせない場合がある他、「これも欲しいかも」という「ウォンツ」を抱いている場合もあるでしょう。

買い物客が購入に迷ったとき、POPにより最後のひと押しをすることで、代替品の購入や「ついで買い」を促すことができます。デジタルサイネージ・電子POPは音声も活用できるため、POPを注視しない買い物客にも情報を伝えやすいでしょう。

商品・キャンペーンの認知度を高められる

買い物客は売り出し中の新商品の存在を知らなかったり、実施中のキャンペーン・セールに気付いていなかったりすることもあります。POPは商品やキャンペーンの認知度・注目度を高める効果を期待できます。

例えば新商品・季節商品・イベント限定商品の告知、安さやセール品であることのアピールに、カラフルだったり動きがあったりするPOPを活用できるでしょう。特にデジタルサイネージ・電子POPによる動画や音声を使った訴求は効果的です。

販売員に代わって商品説明をサポートできる

買い物客は検討中の商品について詳細な説明を求めることもありますが、販売員による対応は時間や人手の問題で困難な場合もあります。また、販売員と会話するのが苦手な買い物客もいるでしょう。

POPは販売員に代わって商品説明をするツールとして活用でき、接客をサポートできることもあります。特にセルフサービスを採用している売り場などでは、POPによる商品説明は必須といえます。商品棚にタッチパネル式の電子POPを設置し、買い物客自身が商品情報を検索できるようにすることも可能です。

入店誘導や店内動線のコントロールに活用できる

POPは動線のコントロールにも役立ちます。例えば店舗周辺や店頭に掲示したのぼりで往来の目を引き、見込み顧客を店内へ誘導することが可能です。さらに、店内で新商品はどの陳列棚に並んでいるのか、レジはどこにあるのかなどをPOPで示します。

これらの施策により買い物客の入店を促しつつ、商品までたどり着きやすくし、購買行動をサポートできるでしょう。近年は大型店舗の売り場案内にタッチパネル式デジタルサイネージを活用することも一般化しています。

店舗のイメージ作りやブランディングにも役立つ

POPは色・形状・配置などを柔軟に変更できるため、店舗の内装やレイアウトに手を加えず、イメージ・雰囲気を演出することにも役立ちます。例えば春は桜、秋はイチョウのモチーフを取り入れるなどして、季節の移り変わりやイベントの開催を自然に表現できるでしょう。

店舗のコンセプトに合ったイメージ画像やメッセージを取り入れ、ブランディング効果を高めることもできます。アナログ媒体では動きやインパクトが足りない場合、デジタルサイネージによる環境演出も有用です。

【関連記事:店舗にデジタルサイネージを導入!得られる効果を事例とともに解説

POP・電子POPの効果的な設置場所と活用方法

店頭に設置するPOPは、往来に向けて店舗の存在や価値をアピールし、入店を誘導するツールです。店内ではエンド/コーナーや重点商品コーナー、レジ前/サッカー台などに設置し、買い物客の購買行動を促します。電子POPは省スペースで多くの情報を伝えられ、また情報更新も容易なため、アナログ媒体では訴求しにくい場所でも効果的に運用できるでしょう。

店頭

店頭に設置するPOPは「店舗の顔」となるため、店舗のコンセプトを表現しつつ、入店したくなる雰囲気を演出することが大切です。

イベントの告知やアイキャッチに最適な店頭POPとして、大型ののぼりやタペストリーが挙げられます。季節のおすすめ商品やキャンペーン・セール情報、店舗のイメージを大々的にアピールすることで入店を誘導しやすくなるでしょう。

夜間や暗い場所で営業する店舗なら、アナログな看板を電飾看板に置き換えることも考えられます。また、ガラス面の内側から往来に向けて大型ディスプレイのデジタルサイネージを設置し、イメージ動画やキャンペーン情報のスライドを流すことも効果的です。

エンド/コーナー

商品陳列棚の中で最も注力したいのは、購買力の高いエンド/コーナーです。遠くからでも視認性の高いトップボードやカウンター什器、狭いスペースを有効活用できます。アイキャッチにもなるつり下げ什器などを配置して、イチオシ商品のインパクトをさらに高めましょう。

アナログ媒体の各種POPに加え、陳列棚のレールなどに電子POPを設置することも効果的です。電子POPは売れ筋商品が変わっても品ぞろえと連動した訴求をしやすく、動画やスライドで複数商品を組み合わせた提案型の訴求もできます。

重点商品コーナー

重点商品を陳列したコーナーは、大型のプライスカードや天つりのタペストリーなどを配置することが一般的です。商品名・価格・割引率など、更新の必要な情報を電子POPに置き換えると、コスト・廃棄物の削減に役立ちます。

電子POPは商品の機能性や「生産者の顔」を動画やスライドで分かりやすく紹介するなど、省スペースで多くの情報を伝えられることもポイントです。複数商品を組み合わせたメニューも提案でき、関連商品の購入につなげやすくなるでしょう。

レジ前/サッカー台

レジの順番待ちや購入商品を買い物袋に詰める際には時間がかかります。レジ前やサッカー台は買い物客の滞在時間が長いため、周辺のPOPを注視しやすいエリアです。

例えばレジ前什器やレジ横ハンガー什器を設置し、ついで買いを促すことが考えられます。サッカー台に卓上スタンドやチラシを設置し、セール開催の告知や会員カードの案内など、再来店を想定した訴求をすることも効果的です。

電子POPの高い視聴率も期待しやすいため、店舗独自の取り組みなど、情報量の多い内容も伝えやすいでしょう。

店舗にPOP・電子POPを設置する際の注意点

アナログ媒体のPOPにありがちな問題は、訴求力を高めようとするあまり、つい使い過ぎてしまうことです。雑然としがちな場所なら、電子POPに切り替えればすっきりと見せられます。またデジタルサイネージ・電子POPを運用する場合、コンテンツ配信形式がオンプレミス型かクラウド型かは注意したい点です。

無計画に多用し過ぎると逆効果になる場合も

POPは店舗の販促ツールとして重要です。しかし、多用し過ぎると雑多な印象となり店舗のイメージダウンを招いたり、情報量が多過ぎて買い物客を混乱させたりする恐れもあります。

アピールすべき重要な情報を絞ることや、過剰な使い方をしないことが大切です。店舗全体として効果的な購買行動のストーリーを描けているか、動線を最適化できているかなど、POPのデザイン・量・形状・配置などのバランスをよく検討しましょう。

スタンドアロン型サイネージはクラウド型より非効率

店舗のPOPとしてデジタルサイネージ・電子POPを使う場合、コンテンツの配信形式に注意しましょう。スタンドアロン型(USBメモリやSDカードでコンテンツを差し替える機種)の場合、多台数の管理には手間・時間がかかり、効率的とはいえません。

インターネット接続機能のあるクラウド型デジタルサイネージなら、ネットワーク経由でコンテンツの差し替えや配信スケジュール管理ができ、多台数を設置しても効率的に運用できます。全ての店舗の配信コンテンツを、SNSで発信した情報とリアルタイムに連動させることなども可能です。

店舗内に複数のサイネージ端末を設置する場合や、多店舗経営の場合、クラウド型デジタルサイネージを選択しましょう。

【関連記事:クラウド型デジタルサイネージとは?配信方式別メリットや導入の流れ

クラウド型デジタルサイネージの導入・運用はイッツコムにお任せ!

デジタルサイネージ・電子POPは動画や音声によるインパクトのある訴求ができ、機種によってはタッチ操作も可能なため、店舗の販促ツールとして非常に有用です。貼り替え作業の手間・時間・コストを削減できるのも利点です。

管理者(担当者)は、Webブラウザを通して素材を配信します。各拠点の配信内容を一括で管理・設定できるため、少人数でも効率的な運用が可能になります。これまで紙媒体で使用していたデザインデータもそのまま転用可能です。スピーディな運用を重視する現場でも、クライド型デジタルサイネージが大いに活躍するでしょう。

まとめ

POPは商品・キャンペーンの認知度向上や購買意欲の喚起に役立つ他、販売員に代わって商品説明をサポートできます。使い方次第で売上やオペレーションの効率化に大きく影響するため、店舗にとって重要な販促ツールです。より効果的な訴求や効率的な情報更新を求めるなら、デジタルサイネージ・電子POPも取り入れましょう。

イッツコムはクラウド型デジタルサイネージの導入・運用をトータルにサポートできます。POPの運用改善をお求めなら、自店舗に最適なデジタルサイネージ・電子POPを提案できるイッツコムにご相談ください。