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Wi-Fiとは?利用シーンや関連知識を初心者にも分かりやすく解説

Wi-Fiは非常に利便性が高く、ビジネスシーンでも活用が広がっています。Wi-Fiとは何かを改めて明確に理解し、より便利に活用したい方もいるのではないでしょうか。

Wi-Fiとは何か、何ができてどのように活用するのかを理解することで、ビジネスシーンでの応用を具体的に検討できます。Wi-Fi環境を改善するとインターネット回線のアップグレードも求められることにも目を向け、Wi-Fiをより便利に使いこなしましょう。

この記事では、Wi-Fiが対応できるニーズや、区別が難しいWi-Fi関連の知識について紹介します。

Wi-Fi(ワイファイ)とは何か?


Wi-Fiは「ワイファイ」と読みます。スマホやPCでインターネット接続する際、Wi-Fi接続をする方も多いでしょう。誰でも直感的に利用できる利便性の高さも魅力です。それだけに、「Wi-Fiとは何か」を明確に理解している方は少ないかもしれません。

Wi-Fiとは電波でLANを構築する技術規格

Wi-Fiとは、2.4GHz帯や5GHz帯の電波を使って機器間でデータをやり取りし、LAN(Local Area Network)を構築するための技術規格です。2つ以上の機器で1つのネットワークを構築し、データを共有したり同時にインターネット接続したりするために利用されます。

Wi-Fiは機器間の無線通信技術として世界中で標準的に利用されており、対応機器はPC・スマホ・タブレットやプリンター・監視カメラなど多種多様です。

IEEE 802.11シリーズ規格とWi-Fi

Wi-Fiは無線通信規格群「IEEE 802.11」の愛称です。2019年に登場した第6世代のWi-Fi規格は「IEEE 802.11ax」ですが、バージョンの違いがひと目で分かりにくいため、「Wi-Fi6」と呼ばれます。Wi-Fi6の標準化に伴い、第5世代の「11ac」は「Wi-Fi5」、第4世代の「11n」は「Wi-Fi4」と呼ばれるようになりました。

なお、2022年にはWi-Fi6と同じく「11ax」をベースとした機能拡張版の「Wi-Fi6E」が登場しています(※Wi-Fi6とWi-Fi6Eの違いは後述)。2024年ごろには第7世代の「Wi-Fi7(11be)」が登場予定です。バージョンアップに伴い、通信速度・安定性やセキュリティ機能などが強化されています。

Wi-Fiには下位互換性があるため、片方の機器だけが新しいバージョンに対応している場合、もう一方の対応バージョンで通信する仕組みです。例えばスマホとWi-FiルーターでWi-Fi通信をする場合、スマホだけがWi-Fi6対応だと、より古いWi-Fi5やWi-Fi4でWi-Fi通信をします。

【関連記事:Wi-Fi6とは?5Gとの違いやメリット、おすすめ機器をわかりやすく解説

Wi-Fiを使ってできること5選


Wi-Fiの活用方法は多彩です。「Wi-Fi経由でインターネット接続する」というのが最も一般的な使い方ですが、LAN内のデータ共有やWi-Fi対応機器の遠隔操作などにも利用できます。街中でフリーWi-Fiを利用した経験のある方も多いでしょう。ここでは、Wi-Fiの便利な活用方法を詳しく解説します。

1.多数のWi-Fi対応機器をインターネット接続

Wi-Fi接続なら、1台のWi-Fiルーターを起点に、多数のWi-Fi対応機器を同時にインターネット接続できます。複数デバイスのデータ通信をWi-Fiルーターで取りまとめ、1つの光回線を共有してインターネット接続が可能です。

機器間にLANケーブルを配線する必要もありません。これまでLANケーブルを配線しにくかった場所からでも、快適にインターネット接続ができます。例えば会議室に多数のPCを設置し、Web会議システムなどを同時利用する際も、面倒なLAN配線は不要です。

2.モバイルデバイスをWi-Fi経由でインターネット接続

Wi-FiはLAN端子のないデバイスに最適なデータ通信方法です。LANケーブルを接続できないスマホやタブレットなどのモバイル端末でも、Wi-Fi接続を通じてインターネット接続ができます。5Gや4G LTEなどのモバイル回線は、パケット通信料が高額になりがちです。一方、光回線は定額で利用し放題を基本としています。

モバイル回線ではなく、Wi-Fi経由で光回線に接続することで、通信制限や通信料を意識することなく快適なインターネット接続が可能です。Wi-Fiはオフィスだけでなくテレワーカーの自宅などにも導入しやすいため、業務利用するデバイスの範囲を容易に拡張できます。

3.LAN内で効率的にデータ共有

Wi-FiはLAN内のデータ共有にも活用できます。データ共有したい機器をLANケーブルで接続することなく、無線でデータのやり取りが可能です。例えば画像や動画などのファイルを保存したPCをファイルサーバとし、スマホからWi-Fi経由でデータにアクセスします。

目的のファイルはLAN内にあればよいため、各デバイスに同じファイルを保存する必要がありません。また複数デバイスからの同時アクセスも可能です。最小限のリソースでファイル管理ができるようになり、アクセス・検索の効率も向上できます。

4.Wi-Fi対応機器の遠隔操作

Wi-Fi対応機器の遠隔操作ができるのもWi-Fiのメリットです。プリンターや複合機をWi-Fi接続すれば、スマホ内のPDFファイルなどを遠隔でプリントアウトしたり、逆にスキャンしたデータをスマホで読み込んだりできます。

スマホをスマート家電・IoT機器のリモコンとして利用することも可能です。例えば照明・エアコン・AV機器の遠隔操作、防犯カメラの映像確認などに利用できます。工場内機器・ロボットやドローンをWi-Fi接続し、遠隔でデータの取得や操作も可能です。

5.フリーWi-Fiの利用や提供

Wi-Fiは社会的ニーズが高く、さまざまな施設がWi-Fiスポットを提供しています。例えば駅・空港や飲食店などで無料利用できるフリーWi-Fiです。街中のさまざまな場所でWi-Fi経由のインターネット接続ができるため、デバイスを屋外利用する際のパケット通信料を抑えられます。

フリーWi-Fiは自社で提供することも可能です。ゲストWi-Fi機能のあるWi-Fiネットワーク機器なら、「従業員はLAN内のデバイスに接続できるが、ゲストはインターネット接続だけできる」というネットワーク分離ができ、安全にフリーWi-Fiを提供できます。

【関連記事:フリーWi-Fi設置時はセキュリティと利便性を考えよう!ポイントや手順を解説!

Wi-Fiの役割をもっと詳しく


Wi-Fiは直感的に利用できるため、役割の理解があいまいになっている方も珍しくありません。例えば「Wi-Fiとインターネット回線の違い」「ONUとWi-Fiルーターの違い」などです。ここでは、意識的に考えなければ区別しにくいWi-Fi関連の知識を解説します。

Wi-Fiとインターネット回線の違い

Wi-FiはLAN内のデータ通信に利用します。Wi-Fiだけではインターネット接続はできません。LANとLANをつなぐ広域的なネットワークを「WAN(Wide Area Network)」と呼びます。無数のWANを世界規模で相互接続したものがインターネットです。

Wi-Fiを光回線や5G・4G LTEなどのインターネット回線とセットで利用し、プロバイダがインターネット接続を仲介することで、LANの外側のインターネットにアクセスできます。なお、LANとWANの出入口に当たるネットワーク機器がルーターです。

ONUとWi-Fiルーターの違い

NTT東日本などの光回線を契約すると、室内に2台の機器を設置する場合があります。壁面や床面の光コンセントから光ファイバーケーブルで接続するものが「ONU(光回線終端装置)」、ONUからLANケーブルで接続するものが「Wi-Fiルーター」です。

ONUは光信号と電気信号を相互変換する機器で、Wi-FiルーターはWi-Fiの基地局としての機能やインターネット接続機能を提供します。家庭用の光回線の場合、ONUとWi-Fiルーターが一体型の「ホームゲートウェイ」と呼ばれる機器を設置することも一般的です。

なお、持ち運びに便利な「モバイルWi-Fiルーター」は、携帯キャリアのモバイル回線によるインターネット接続(パケット通信)機能と、機器間のWi-Fi接続機能を兼ね備えています。

2.4GHz帯と5GHz帯の違い

Wi-Fiは2.4GHz帯や5GHz帯の電波を使ってデータを送受信します。これらの周波数帯には以下のような特徴があるため、電波状況に応じて2.4GHz帯・5GHz帯のネットワークを切り替えることがポイントです。

・2.4GHz帯:電子レンジなどの家電も自由に使える周波数帯。電波干渉による通信速度低下を起こしやすいが、障害物を回り込んで遠くまで届きやすい
・5GHz帯:利用が厳しく制限されている周波数帯。電波干渉による通信速度低下を起こしにくいが、直進性が高く障害物の影響を受けやすい

なおWi-Fi6やWi-Fi4は両対応、Wi-Fi5は5GHz帯のみ対応しています。

Wi-Fi6とWi-Fi6Eの違い

2019年に登場したWi-Fi規格「Wi-Fi6」には以下のような特徴があります。

・最大通信速度は9.6Gbps
・同時接続台数が多くなっても通信遅延を起こしにくい
・最新のWi-Fiセキュリティ規格WPA3に標準対応

「Wi-Fi6E」は、2022年9月に登場したWi-Fi規格です。通信規格はWi-Fi6(IEEE 802.11ax)と同じですが、新たに「6GHz帯」の電波を使用できるようになっています。またWi-Fi6より通信可能なチャンネルが増えました。

Wi-Fi6EはWi-Fi6以上に快適なWi-Fi通信ができると期待されています。ただし、Wi-Fi通信をする両方の機器がWi-Fi6E対応でなければ、Wi-Fi6Eを利用できません。

【関連記事:Wi-Fi6やWi-Fi6Eはいつから利用できる?特徴やメリット、利用上の注意を解説

Wi-Fiと有線LANの違い

Wi-Fiは電波を使い、有線LANはLANケーブルや光ファイバーケーブルによって、LANを構築します。無線か有線かという違いはありますが、複数デバイスでLANを構築するという役割は同じです。ただし以下のような違いがあるため、安定稼働が求められるシステムには有線LAN、それ以外にはWi-Fiをおすすめします。

・有線LAN:通信速度の安定性はWi-Fiより高い。ケーブルの配線が煩雑で、LANポートのない機器は接続できない
・Wi-Fi:電波状況に応じて安定性が変わる。自由なレイアウトで比較的簡単に構築でき、スマホやタブレットも接続できる

Wi-FiアクセスポイントとWi-Fiルーターの違い

ビジネスシーンでWi-Fiネットワークを拡張する際、「Wi-Fiアクセスポイント(AP)」を増設します。1フロアに数名程度の小規模なオフィス空間なら、Wi-Fiルーター1台でも十分です。しかし壁や天井を隔てたオフィス空間になると、電波の死角が生まれます。

Wi-Fiネットワーク機器の増設に活用されるのは、Wi-FiルーターではなくAPです。APはルーター機能を持たないため、増設時の設定が容易で、LANケーブルと電源ケーブルを差すだけで利用できます。小型のAPなら壁面や天井にも設置でき、さまざまなWi-Fi拡張ニーズに対応可能です。

【関連記事:Wi-Fiのアクセスポイントとは?LANの仕組みや機器の機能も一挙解説

Wi-Fiを快適に使いこなす環境整備はイッツコム!


イッツコムはWi-Fi6対応の高性能APを簡単増設できる「かんたんWi-Fi」、Wi-Fi環境改善に伴う光回線のアップグレードに最適な「イッツコム光接続サービス」、オフィス外でも快適にWi-Fi活用できる「法人データSIM」を提供しています。Wi-Fi環境を快適にする3つのサービスの魅力を見ていきましょう。

Wi-Fi6対応の高性能APを簡単増設できる「かんたんWi-Fi」

Wi-Fiはスマホや各種IoT機器なども接続でき、利便性は有線LANを大きく上回ります。ただしWi-Fiネットワーク機器が古いと、通信速度や安定性が低くなるのは懸念点です。

イッツコムは、Wi-Fiネットワークの改善・拡張に最適な「かんたんWi-Fi」を提供しています。利用開始に必要な準備は、届いたWi-Fiアクセスポイント(AP)を好きなレイアウトで設置し、LANケーブルと電源ケーブルを差し込むだけです。既存システムの変更は必要ありません。

「ハイエンド6」プランのAPはWi-Fi6に対応するため、通信速度・安定性は抜群で、最新デバイスの性能を十分に発揮できます。最大同時接続台数は1AP当たり100台です。ゲストWi-Fi機能にも対応しており、来客が多いオフィスや店舗でも快適かつ安全なフリーWi-Fiを提供できます。

Wi-Fi環境改善に伴う光回線のアップグレードなら「イッツコム光接続サービス」

Wi-Fiネットワークの改善・拡張と共に検討したいのが、インターネット回線のグレードアップです。インターネット接続のデバイス数やデータ量が増えるほど、通信帯域は圧迫され、接続の安定性は低下します。

イッツコムが提供する高速・安定の法人向け光回線「イッツコム光接続サービス」は、インターネット接続の課題解決に最適です。通信速度は下り最大2Gbps・上り最大1Gbpsで、一般的な光回線の通信速度を上回ります。新しいインターネット接続方式「IPv6 IPoE」に標準対応するため、トラフィック渋滞を起こしやすい時間帯にも安定した高速通信が可能です。

自社独自の光回線とプロバイダサービスの一括提供により、他社サービスよりランニングコストを抑えられる上、1つの窓口でスピーディにトラブル解決できます。

オフィス外でも快適にWi-Fi活用するなら「法人データSIM」

かんたんWi-Fiとイッツコム光接続サービスを組み合わせると、オフィスのWi-Fi環境・インターネット環境をトータルに改善できます。オフィス外でもWi-Fiを活用するなら、イッツコムの「法人データSIM」の導入がおすすめです。

NTTドコモ回線を使用するため、NTTドコモのサービスエリア内ならどこでも利用できます。SIMカードとモバイルWi-Fiルーターのセット契約もでき、「NTTドコモ回線のモバイルWi-Fiルーターを持ち歩く」というスタイルが可能です。

「シェアプラン」を選択すると、複数SIMのデータ通信量をシェアでき、通信料金のムダも抑えられます。外回りの営業担当者はもちろん、イベント会場や工事現場などでのグループ利用にも最適です。

また、イッツコムでは法人向けと同じく個人向けのインターネット回線やデータSIMのサービスにも力を入れています。自宅や外出先でのリモートワーク環境を改善したい方もぜひご相談ください。

まとめ


Wi-Fiはインターネット接続やLAN内のデータ共有などさまざまな用途に活用できます。ゲストWi-Fi機能に対応したWi-Fiネットワーク機器を導入すれば、安全なフリーWi-Fiの提供も可能です。Wi-Fiネットワーク機器やインターネット回線を整備し、Wi-Fiを便利に使いこなしましょう。

イッツコムは「かんたんWi-Fi」「イッツコム光接続サービス」「法人データSIM」を提供しており、社内外のWi-Fi環境のアップグレードをトータルサポートできます。Wi-Fiを使いなしてビジネスを加速するなら、関連サービスを一括導入できるイッツコムにご相談ください。